ウェルコインターナショナルより皆様にお届けするリサーチ・ジェットストリーム。各種企業が実施したマーケティングリサーチの結果から、日本マーケットの今を感じる最新情報をお届けします。
今回のテーマは「値上げラッシュ到来がもたらすこと」です。各社の発表したリサーチ結果から「漂っている悲観的なムードで、少しでも解消を目指す状況とその先に見えるサービス」について考えます。
本日は下記の5つのリサーチ結果をご紹介します。
1 食品主要105社、6000品目超が今年に値上げ 価格は平均で1割アップ
2 値上げラッシュが家計に忍び寄る不安 影響ありが約8割
3 将来のお金の不安も深刻 現金1,000万円が手元にあればやりたことは貯金と投資
4 今後「メルカリ」購入が増える商品TOP10に「野菜」「果物」がランクイン
5 60.6%の人がお金の知識に自信なし 過去に学ぶ機会がなかった
1 食品主要105社、6000品目超が今年「値上げ」 価格は平均で1割アップ
原材料価格の高騰が続く中、消費者生活に直結する食品分野で価格の改定(値上げ)が相次いでいます。帝国データバンクが行った、上場する食品メーカー主要105社における価格改定動向調査によると、4月14日までに累計6167品目で値上げの計画があることが分かりました。このうち、6割超にあたる4081品目は4月までに値上げ済です。
食品分野別に値上げとなった品目をみると、最も多いのは加工食品で2909品目判明し、全体の47%。これまで食品メーカーでは、大多数が値段を据え置いたまま内容量を減らす「ステルス値上げ」でコストアップに対応してきましたが、世界的な食料品相場の上昇に加え、原油価格の高騰に伴う物流費や原材料費の値上がり、為替でも円安傾向が続くなど全方位でコスト増加が続き、企業努力で吸収可能な余力を超えてしまったことが値上げにつながっています。
2 値上げラッシュが家計に忍び寄る不安、影響ありが約8割
チラシ・買い物情報サービス「トクバイ」を運営する株式会社ロコガイド(https://locoguide.co.jp/)は「トクバイ」ユーザーを対象にアンケート調査を実施。消費者の不安が浮かび上がりました。 昨今の日用品・食品等の値上げラッシュをどのように感じるかたずねたところ、「とても不安に感じる」との回答が55.5%、「まあまあ不安に感じる」が35.4%、合わせて9割超となりました。
家計への影響についてたずねたところ、「とても影響を受けている」との回答が46.9%、「まあまあ影響を受けている」が30.7%となり、合計で約8割に上りました。さらに、「まだ影響を受けていないが、今後影響を受けそう」との回答が20.8%となりました。
3 将来のお金の不安も深刻 現金1,000万円が手元にあればやりたことは貯金と投資
法人・個人を問わず、経営・マーケティング支援を行う合同会社アンズ&s(https://fx-tradesite.com/)は、働く男女500人を対象に「現金1,000万円あったらお金をかけたいことに関する意識調査」を実施。「貯金(26.8%)」と並んで4分の1を占めたのは「投資(26.4%)」という回答結果になりました。目先の出費を抑えたいものの「銀行への預貯金ではお金が増えない」という現実を感じている回答者が多く、将来への不安がにじみ出ています。
4 今後「メルカリ」購入が増える商品TOP10に「野菜」「果物」がランクイン
株式会社メルカリは、「メルカリ」利用者47,092人を対象に、「物価上昇に伴う生活防衛」に関する調査を行いました。物価上昇への対策として今後「メルカリ」での購入が増えると思う商品の上位に「野菜」「果物」がランクインしています。生活に欠かせない生鮮食品をより安く購入したいという、従来の方法にとどまらない物価上昇への対策を消費者が検討していることがうかがえます。
5 60.6%の人がお金の知識に自信なし 過去に学ぶ機会がなかった
総合転職エージェントの株式会社ワークポート(https://www.workport.co.jp/trademark/)は、全国のビジネスパーソン262人(20代~40代・男女)に「マネーリテラシー(お金の知識)」についてのアンケート調査を行いました。 経済状況が厳しくなる時代にお金の知識不足を自覚する消費者が多数存在します。
これまで、お金の知識を補完するサービスを提供してきたのは、主に、銀行や保険会社、証券会社の対面サービスでした。しかし、賃金の頭打ち、値上げ、原油価格の高騰に伴う物流費や原材料費の値上がり、円安傾向等で、この領域のニーズは急速に拡大。さらに、人との接触を避けたいコロナ禍の心理が後押し、情報通信(IT)と金融を融合させた様々な「フィンテック」サービスが登場しています。 代表例はインターネットを通じた個人資産の管理や資産運用に関するサービス。お金の知識を身に付けなくても、スマートフォンでお金の出入りを見える化し、家計の管理や改善をサポートします。矢野経済研究所の調べによると、「フィンテック」サービスの国内市場規模は2022年度には1兆2102億円と、2018年度の約5.6倍に拡大する見通しです。今後、値上げラッシュが拡大すると、それに応じて、また新たな「フィンテック」サービス等が生まれるかもしれません。
今回は5つのプレスリリースから気になるリサーチ結果をご紹介しました。
リサーチの概要、より詳しいリサーチ結果等はリンク先よりご覧ください。
1 食品主要105社、6000品目超が今年に値上げ 価格は平均で1割アップ
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000465.000043465.html
2 値上げラッシュが家計に忍び寄る不安、影響ありが約8割
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000182.000046400.html
3 将来のお金の不安も深刻 現金1,000万円が手元にあればやりたことは貯金と投資
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000060676.html
4 今後「メルカリ」購入が増える商品TOP10に「野菜」「果物」がランクイン
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000154.000026386.html
5 60.6%の人がお金の知識に自信なし 過去に学ぶ機会がなかった
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000039106.html
見逃せないキーワード
ご紹介した5つのプレスリリースからピックアップしたキーワードはこちらです。
・値上げ ・価格改定率は平均11% ・天候不順 ・脱炭素社会 ・原料高 ・円安傾向 ・全方位でコスト増加 ・軍事侵攻収束を問わず一過性ではない ・おトクに買い物 ・節約意識が変化 ・より計画的な買い物行動 ・不安に感じる ・無駄な買い物をやめる ・ゴールデンウィークは「自宅でゆっくりと過ごす」 ・家計のやりくりや将来にかかる費用について不安 ・老後資金としては不足 ・生活水準を上げるのは危険 ・日本の将来が不安 ・リスクはあるが投資でお金を増やしたい ・副収入を得たい ・先々のお金の不安をなくしたい ・生活防衛 ・農家直売がお安い ・給料が上がらない ・お金の知識に自信なし ・情報収集していない ・お金の知識=難しい ・ロシア関連の経済的影響 ・漠然とした不安 ・知識不足による機会損失をしないため
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