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リサーチ・ジェットストリーム

コロナ禍・ゴールデンウィークの旅行ニーズは微増

~強い感染対策だけではなく自分を受け入れてくれる安心感も行動に影響~

ウェルコインターナショナルより皆様にお届けするリサーチ・ジェットストリーム。各種企業が実施したマーケティングリサーチの結果から、日本マーケットの今を感じる最新情報をお届けします。

今回のテーマは「ゴールデンウィークの旅行ニーズ」です。各社の発表したリサーチ結果から「見込み客ニーズの顕在化」と「ウォンツ実現の決断を下すきっかけ作り」を考えます。

今回は下記の5つのリサーチ結果をご紹介します。

1 半数以上が「コロナの感染リスクを考え、旅行はしない」
2 コロナ禍における旅行先の選び方、露天風呂付き客室に「より魅力的に感じる」
3 強い感染防止対策のみならず、自分を受け入れてくれる安心感も重視
4 旅行事業者の多くはGo To「年内」再開希望
5 実は「再開して欲しい」声が多いGo To

1 半数以上が「コロナの感染リスクを考え、旅行はしない」

定額カーリース「おトクにマイカー 定額カルモくん https://carmo-kun.jp/ 」を運営するナイル株式会社はゴールデンウィークに旅行をするかどうかや旅行の交通手段は何かなどについて、インターネット調査を実施しました。

「旅行しない」という回答が63%と過半数を超えており、今もなお、新型コロナウイルス感染拡大への強い警戒がうかがえます。

「旅行しない」と回答した人のうち半数以上が「コロナの感染リスクを考え、旅行はしない」と回答しており、人との接触が多いイメージのある旅行(観光地)を避ける傾向が感じられます。

2 コロナ禍における旅行先の選び方、露天風呂付き客室に「より魅力的に感じる」

「人との接触をできるだけ避けたい」……でも、旅行はしたい。そうした希望を実現するには、密にならない観光地選びや、食事の際の感染防止対策が重要なのはいうまでもありません。しかし、旅行先選びの選択重視点はそれだけにとどまりません。阪急交通社がコロナ禍の旅行に関する調査を実施したところ、入浴方法の選択にまで関心が及んでいることが分りました。

「コロナ禍以降、より魅力的に感じるようになった宿泊形態」について質問したところ「露天風呂付き客室」が1位で54.5%と、半数以上となりました。2位は「離れの宿(離れにある客室)」(33.5%)です。本館とは離れたところにある建物を一棟使える宿泊形態も、他の宿泊客との接触を避けやすいという面があります。人との接触をできるだけ避けられるという点でのメリットは、ますます重要になってきているようです。

そして、職場、取引先、学校、地域コミュニティから感染対策への厳しい同調圧力がある中「旅行に行ったよ。けれども……『密になりやすい大浴場には行かなかった』『離れの宿だったので人との接触が少なかった』」と、受け入れてもらいやすい言い訳をできることも、旅行を決断するのに重要な要素です。

3 強い感染防止対策のみならず、自分を受け入れてくれる安心感も重視

JTB総合研究所が実施した『新型コロナウイルス感染拡大による、暮らしや心の変化と旅行に関する意識調査』のなかで、旅行者が国内において宿泊施設を選ぶ際に重視する点について、2020年9月と2021年10月の調査結果を比較したところ「宿泊施設のある街や地域から、旅行者に対して歓迎の意思が感じられること(17.1%)」が増加しています。コロナ禍の長期化は社会の断絶やギスギスした人間関係を生みがちです。強い感染防止対策のみならず、旅行先が自分を受け入れてくれる心理的な安心感も重視される傾向が強まっています。

4 旅行事業者の多くはGo To「年内」再開希望

日本最大級のインバウンドニュースサイト「訪日ラボ https://honichi.com/ 」および、お客様の声のDXサービス「口コミコム https://kutikomi.com/ 」を運営する株式会社movは、訪日ラボWebサイト読者・訪日ラボメールマガジンユーザーを対象に「国内観光およびその先のインバウンド事業」について意識調査を実施しました。 主に旅行事業者であるユーザーの半数以上が政府の経済復興支援策であるGo ToトラベルやGo Toイートなどの各種施策(以下、Go To)の再開を希望しています。

そして、「希望する」「どちらかというと希望する」と回答した方の95%が年内の再開を希望。72%はゴールデンウィークまでに再開されることを希望していました。

5 実は「再開して欲しい」声が多いGo To

「Sohos-Style」を運営し「1000人アンケート https://www.navit-j.com/media/?p=62470」を提供している株式会社ナビットは、全国の主婦を中心としたモニター会員を対象に「Go To トラベル」についアンケート調査を行いました。

「今すぐ再開して欲しい」と「今後再開して欲しい」の回答者の合計数が「再開すべきではない」の回答数の2倍以上になっています。

Go To トラベルが再開して欲しいですか?(対象:1,000人)

人々はコロナの感染リスクを考えて行動しています。しかし、一方で、コロナ禍が長引き先行きも見えず、自らが内包するウォンツを、どこかで実現したいとも考えています。厳しいコロナ禍でも、周囲が受け入れてくれる条件さえ整えば「何かをしたい」「何かを購入したい」と考える層が多数存在することを示しています。

強い感染防止対策が重要なのはもちろんですが、どのようにすれば見込み客のニーズを顕在化できるのか、ウォンツ実現の決断を下すきっかけ作りできるのか、具体的な働きかけをする時期が到来していると感じます。

今回は5つのプレスリリースから気になるリサーチ結果をご紹介しました。

リサーチの概要、より詳しいリサーチ結果等はリンク先よりご覧ください。

1 半数以上が「コロナの感染リスクを考え、旅行はしない」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000147.000055900.html

2 コロナ禍における旅行先の選び方、露天風呂付き客室に「より魅力的に感じる」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000410.000007099.html

3 強い感染防止対策のみならず、自分を受け入れてくれる安心感も重視
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000852.000031978.html

4 旅行事業者の多くはGo To「年内」再開希望
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000065.000024246.html

5 実は「再開して欲しい」声が多いGo To
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000192.000080271.html

見逃せないキーワード

ご紹介した5つのプレスリリースからピックアップしたキーワードはこちらです。

・感染リスク ・人込みを避ける ・近場が多くなった ・移動手段が変わった ・他の人と接せずに移動 ・密を避ける ・コロナ禍ならではの旅行スタイル ・衛生管理は大前提 ・平日や閑散期を選ぶ ・露天風呂付き客室 ・離れの宿 ・コテージ(一棟貸切) ・グランピング ・新型コロナが落ち着いた後の旅行回復に期待 ・少人数の旅行が中心 ・エリアツーリズム ・旅行先ではなるべく他人と接しない ・離れやコテージなどの1棟貸し ・キャンプ場に人気 ・共有スペースの利用は避ける ・旅行者自身の感染防止意識は強まる ・個室で食事 ・部屋食 ・「旅行に行ってもよい」という世論醸成 ・気持ちよく利用できる仕組み

Posted by 石井